弁護士と闘う!?あるいは,セカンドオピニオン対応の実情
GW,何日か出勤して記録を読む。
この「記録」というのは,
・ 各地の弁護士さんらから送られてきた,民事訴訟の記録
・ 各地の一般の方々から送られてきた,やはり訴訟や交渉の記録
である。
もちろん,何十件もあるわけではないが,それなりに厚い記録もあり,結構時間がかかる。
で,読んで,私なりにコメントを付ける,これが,この2年ほど前から何となく始まった「セカンドオピニオン」(弁護士さんからの場合はメンター?)のお仕事である。
私の場合は,医療とか建築などという,いわゆる専門訴訟ではなく,もっぱら一般民事訴訟といわれる分野である。
記録を見ていてつくづく思うのが,
1 言葉の応酬,表現を変えての整理ばかり
2 結局,事実は何か(と認識しているのか)の主張が乏しい
3 何を解決策として想定しているのか(もちろん,名目上の目標は分かるが,現実的なところをどう設定しているのか。そして,それに必要な法的手続の処理を,どう考えているのか。)
4 証拠をつぶさに見て取り組む姿勢が弱い
といった問題点である。
1について,もちろん揚げ足取りみたいなことも,せざるを得ない場面もあるが,それで物事が解決するわけではない。
結局,相手は何を考えて,そのような主張をしているのか,を把握して,それにぶつかる形で反論をしなければ行けないのだが,なかなかそれに至れていない。
(もちろん,正面からぶつかるとどうしようもないから,揚げ足取りで誤魔化すしかない場面もあることは分かる。)
2は4とも関連するのだが,相手が出した書証を,もっとじっくり読み込め,時系列との矛盾とか,書証相互の整合性とかを,しつこくやれ,ということを読んでいて思う。
というか,このGWだけでも,既に何か所も,「甲○のこの記載から推測される・・・という事実が,・・・・として有用・相手方主張との矛盾」旨のコメントを書いた。
まぁ,これがセカンドオピニオンかというと,なにやら書証読み込み機のようで,期待される役割とは違うのだろうが,,,
3も2と関連し,また期待される役割でもあるはずだが,やっぱり面談しないとよく分からない,ということになりがちである(当地外の方が多いので,電話・スカイプ,ということにしている。)。
やはり聞かされないと分からず,また聞くと,このような形に主張を整理するのも,やむを得ないかな,と思うことも少なくない。
なにか気づいたことがあれば,いろいろとご意見させてもらう。
ともあれ,(私も若いけれど)若い弁護士さんらの取り組みを読ませてもらったり,弁護士や相手方,また裁判所との対応に悩む方々の相談を聞くことは,私にとっても気づかされることが多く,その紛争解決に資することがあるとすれば,私も充実した気持ちになれる。
しばらく,この取り組みを頑張ろう。