亡父へのお手紙,諸星大二郎の画風
1 男の子の,亡くなったお父さんへの手紙
今週の裁判所の帰り,車内テレビの声だけ聞いていると,
・ 8歳の男の子が,亡くなった父に宛てた手紙を読む,
という。
耳を澄ますと,冒頭,
「お父さん,今,地獄にいますか。天国にいますか。」
www私も車内でひっくり返りそうになった。
が,何やら聞くと,どうも父を自死で亡くした遺族の集まりに関する取り組みのようだ。
(手紙は,続き「お父さんはそっちでも野球をしていますか。僕も野球を頑張っています。」ですぐ終わった。)
そうすると,この子どもも幼心に,自死では天国に行けないみたいなことを言われたことがあり,色々悩んでいて,手紙の冒頭に繋がったのかも知れない。
そういう気持ちの表れかも知れない。
そう思うと,いろいろ考えさせられる。
いやはや,文脈を考えずに,一部だけ取上げて笑ってはいけない。
2 震災犠牲者の似顔絵
私は,本当に会ったばかりの方でも,その方が誰かに似ているとなると,「○○に似ていますね」と言うことが抑えられない。少々問題ある場面でも,つい言ってしまう。
ところで,(本当に唐突だが)手塚治虫は,誰の画風でも描けるけれど,諸星大二郎の絵だけは描けない,と言ったそうな。
で,不謹慎と言われるかも知れないが,書き付けておくと,
・ 宮城県警の震災犠牲者の似顔絵
あの画風は,諸星大二郎風(少し,つげ義春も入っている)だと思う。
そう思いませんか。
すると,あの画風は,素人がデッサン風に書いたもの(それが,そのまま習熟したもの),ということなのだろうか。