三陸ラビリンス気仙沼(弁護士東忠宏)

気仙沼の弁護士東が,弁護士活動において考えたことなどを書いています。毎週日曜日に更新記事をアップするのを、目標とします。

「黒い」はいいこと!?「白い」は悪いこと!?

丸谷才一「膝を打つ」(丸谷才一エッセイ傑作選2)より。

 

江戸期より,悪いとか未熟だとかいうことを「白い」と言ったそうだ。
反対に,「黒い」はプラスイメージ。
(例えば歌舞伎の芸批評などで,良いものを黒字で書き,次点を白の中抜き文字で書くなどしたらしい。)

 

以下,私なりの感想。

 

1 白星・黒星は,白黒の意味合いが全く反対である(しかし,これも江戸期からあるらしい。)。
いかなる由来なのであろうか。

2 被疑者・被告人が犯人であることを「クロ」とか,無実を「シロ」などと言う。
冒頭の評価に従えば,犯人であることが成果で,無実が失敗かのようだ。
これは,恐らく警察側から見た成果・失敗という趣旨もあって,明治期から言われる隠語だったのではなかろうか。
(弁護人から見た,白星・黒星という感じだとは,文脈からして,とても思えない。)